新年度には、通学ルートや通勤ルートが変わって自転車に乗る機会が増える時期です。
そこで気を付けたいのが、2026年4月1日から始まった自転車の「青切符」制度です。
これまで「自転車は車より軽く見られる」と思っていた人でも、今は一定の違反をすると反則金の対象になります。
しかも、2024年11月からは「ながらスマホ」や酒気帯び運転の罰則も強化されており、知らないまま乗っていると危険です。
この記事では、
- 青切符って何?
- どの違反でいくら払うの?
- 歩道を走っただけでアウト?
- ながらスマホや飲酒はどうなる?
という疑問を、はじめて調べる人にも分かるように整理します。
なお、法律用語としては、青切符で納めるのは「罰金」ではなく反則金です。罰金は、赤切符や刑事手続に進んだ場合の刑事罰を指します。
知らなかったと後々後悔する事のないよう、しっかりと「新・自転車のルール」を学習をしておきましょう!
自転車の青切符は2026年4月1日から、16歳以上が対象

自転車への交通反則通告制度、いわゆる青切符は、2026年4月1日から始まりました。
対象は16歳以上の自転車利用者です。青切符の対象になるのは、道路交通法違反のうち、比較的軽微で、警察官が現認しやすい一定の違反です。
反則金を納めれば、原則として刑事手続に進まず、起訴もされません。
つまり、青切符は「いきなり前科が付く仕組み」ではなく、一定の違反を簡易迅速に処理する制度です。
一方で、16歳未満は青切符の対象外です。また、自転車の違反で青切符を受けても、自動車の運転免許の点数は付きません。
ただし、ひき逃げや死亡事故、飲酒運転のような特に悪質・危険な違反では、別途、運転免許の停止処分につながることがあります。
新年度・特に知っておきたい「主な違反」と反則金額

まず、普段の生活で特に関係しやすい違反を金額順に押さえておくと、全体像がつかみやすくなります。
警察庁の公表資料では、自転車を含む軽車両の反則行為と反則金額が一覧化されており、日常的に起こりやすい違反の代表例は次のように整理できます。
反則金12,000円は、走行中の携帯電話使用等(保持)です。

スマホを手で持って通話したり、画面を注視したりする行為がここに当たります。自転車でも、自動車と同じように「ながらスマホ」は重く見られています。
反則金7,000円は、遮断踏切立入りです。

遮断機が下りている、または下りようとしている踏切にそのまま入る行為で、重大事故に直結しやすいため重めの金額になっています。
● 反則金6,000円は、日常で特に多くの人が関係しやすいゾーンです。たとえば信号無視、通行区分違反(逆走、危険な歩道通行など)、横断歩行者等妨害、安全運転義務違反などがここに入ります。
反則金6,000円は、信号無視、通行区分違反(逆走、危険な歩道通行など)、横断歩行者等妨害、安全運転義務違反など

日常で特に多くの人がやってしまいそうなことです。
「つい急いで赤信号を渡る」「右側をそのまま走る」といった行為が、青切符の中心だと考えると分かりやすいです。
反則金5,000円は、無灯火、自転車制動装置不良(ブレーキ不良)、指定場所一時不停止等

警察庁の取締りページでは、公安委員会遵守事項違反の例として傘差し運転も青切符の対象例として示されています。
地域の公安委員会規則によっては、イヤホン使用なども安全運転上の問題があれば違反になります。※耳スピ=耳スピーカー このような外部の音が聞こえるタイプのイヤホンは対象外
反則金3,000円は、並進禁止違反や軽車両乗車積載制限違反

分かりやすく言えば、友達と横に並んで走る、二人乗りといった行為です。
学生の通学時にやりがちな行為ですが、青切符の対象になります。
なお、警察庁の一覧には、放置駐車違反、駐停車違反、速度超過、合図不履行、右左折方法違反など、もっと細かな項目もあります。
つまり、「自転車だから細かい交通ルールは関係ない」は、もう通用しないと考えた方が安全です。
すべての違反で即反則金ではない|基本は指導警告、悪質・危険なら青切符

警察庁のFAQでは、自転車への青切符導入後も、自転車の違反は基本的に指導警告とされています。
例えば、単に歩道を通行しただけなら、原則として指導警告の対象です。つまり、「歩道にいたら即6,000円」という単純な話ではありません。ただし、交通事故の原因になるような悪質・危険な違反は検挙されます。
警察庁は、危険性・迷惑性が高い違反を取締り対象とし、具体例として、遮断踏切立入り、ブレーキ不良自転車、携帯電話使用等(保持)などを挙げています。
さらに、歩道をスピードを出して走って歩行者を立ち止まらせた場合や、二人乗りをしながら赤信号を無視した場合、警察官に警告されても逆走を続けた場合なども、青切符の対象例として示されています。
取締りは、各警察署が指定する自転車指導取締重点地区・路線で、事故が多い朝夕を中心に行うとされています。
駅前、通学路、幹線道路沿いなど、自転車利用が多く、事故も起きやすい場所は特に注意が必要です。
特に注意したい違反1|逆走・歩道通行・信号無視・一時不停止

自転車は道路交通法上、「軽車両」です。
原則として、歩道と車道の区別がある道路では車道を通行し、しかも左側部分を走らなければなりません。
右側通行、いわゆる逆走は、通行区分違反として反則金6,000円の代表例です。正面から来る車や自転車とぶつかりやすく、出会い頭事故の原因にもなります。
ただし、歩道通行には例外があります。13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、一定の身体障害がある人のほか、「普通自転車歩道通行可」の標識がある場所、道路工事や連続駐車で車道左側を安全に通れない場所、車道が狭く交通量が多く危険な場所などでは歩道を通行できます。
その場合でも、歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げるときは一時停止が必要です。
信号無視も非常に分かりやすい青切符対象です。
自転車も信号は必ず守る必要があり、反則金は原則6,000円です。なお、警察庁の一覧では点滅信号を無視した場合は5,000円とされています。
「赤信号はもちろん止まる」「点滅でも勝手に行かない」と覚えておくと間違いにくいです。
一時停止標識のある場所で止まらない行為も要注意です。
警察庁の代表例では指定場所一時不停止等は5,000円です。
自転車事故では、一時停止をしないまま交差点へ進入し、自動車や歩行者とぶつかるケースが多く、取締りでも重点になりやすい違反です。
特に注意したい違反2|ながらスマホは「青切符」と「赤切符」の両方があり得る

自転車のスマホ規制は、2024年11月1日に強化されました。
自転車を運転しながら、スマートフォンなどを手で保持して通話する行為や、画面を注視する行為が禁止されています。
これに当たる携帯電話使用等(保持)は、青切符の反則金12,000円です。
通学中にメッセージを確認しながら走る、地図アプリを手に持って見ながら進む、といった行為は非常に危険です。
さらに重いのが、スマホ使用によって実際に交通の危険を生じさせた場合です。
この場合は青切符ではなく赤切符の対象になり、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金で、反則金の適用はありません。
つまり、「スマホを持っていただけ」なら青切符の余地がありますが、スマホを見ていて歩行者に突っ込みそうになる、車を急ブレーキさせる、といった危険を起こすと一気に刑事事件側へ寄ります。
「スマホをハンドルに固定していれば大丈夫」と思っている人も要注意です。
警察庁FAQでは、自転車に取り付けてあっても画面を注視することは禁止とされています。
実際に交通の危険を生じさせたときは赤切符の対象です。
危険を生じさせていない場合は検挙されないとされていますが、使用するときは安全な場所に止まってからが基本です。
特に注意したい違反3|飲酒運転は青切符ではなく、最初から刑事罰の世界

自転車の飲酒運転は、「青切符で済む軽い違反」ではありません。
警察庁の取締りページでは、酒酔い運転・酒気帯び運転は、青切符ではなく赤切符(刑事手続)で処理される重大な違反として示されています。
2024年11月1日からは、自転車の酒気帯び運転にも新たに罰則が整備されました。
違反した本人は、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。さらに、自転車の提供者も同じく3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、酒類を提供した人や同乗した人も2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象になります。
つまり、「本人だけが悪い」ではなく、周囲の人にも責任が及ぶ仕組みです。飲み会の帰りに「近いから自転車で帰る」は、今はかなり危険な考え方です。
「少しだけ飲んだ」「酔っていないつもり」は通用しません。警察庁も、自転車の飲酒運転は絶対にやめるよう強く呼びかけています。
新年度の歓迎会シーズンこそ、自転車は押して帰る、公共交通機関を使う、迎えを頼むなど、先に帰宅手段を決めておくことが大切です。
新年度に勘違いしやすいポイント|ヘルメット、歩道、傘差し、イヤホンはどうなる?

まず、ヘルメットです。警察庁はヘルメット着用を強く勧めており、頭部負傷が致命傷につながりやすいことも示していますが、2026年4月時点で警察庁が公表している自転車向け反則行為一覧の中に、ヘルメット未着用そのものの反則金は示されていません。
ヘルメットは大切ですが、「未着用だから即青切符」とは別問題です。
次に歩道です。自転車は原則車道ですが、例外的に歩道通行が認められるケースがあります。
そして、単に歩道を通行しただけなら原則指導警告です。
ただし、歩道を速く走る、歩行者をどかせる、警察官の警告を無視する、といった事情が加わると、青切符の対象になり得ます。
ここを「全部OK」か「全部アウト」かで考えないのが大事です。
傘差し運転は、警察庁の取締り例で公安委員会遵守事項違反の例として挙げられています。
反則金一覧ではこの違反は5,000円です。片手運転になりやすく、視界も狭くなるため、特に雨の日の通学・通勤では要注意です。レインウェアを使う方が安全です。
イヤホンについては、「付けているだけで即違反」ではありません。
警察庁FAQでは、安全な運転に必要な音や声が聞こえないと認められる場合は交通違反に当たり得るとしています。
実際に危険を生じさせたり、事故の危険が高まっていたりすれば、取締り対象になります。周囲の音が聞こえない状態で走るのは避けた方が安全です。
毎日乗る人のための「反則金を避ける」実践チェック

新年度から自転車に毎日乗る人は、まず車道の左側を走ることを体に覚えさせるのが第一歩です。
交差点では信号を守り、一時停止標識では必ず止まる。これだけでも、青切符の中心になっている違反の多くを避けられます。
次に、スマホは「走りながら見ない・触らない」です。
ナビを見るなら出発前に確認し、必要なら安全な場所で止まってから操作する。スマホを手に持ったまま走る癖がある人は、それだけで12,000円の違反対象になり得るので、早めに直した方がいいです。
夜は必ずライトを点け、ブレーキの効きも確認してください。
無灯火は5,000円、ブレーキ不良も5,000円の代表例です。反則金の問題だけでなく、見えない・止まれないという状態そのものが事故の原因になります。
そして、飲んだ日は乗らない。二人乗りをしない。友達と並んで走らない。雨の日に傘差しで走らない。
どれも「ちょっとくらいなら」と考えがちな行為ですが、実際には3,000円、5,000円、あるいは刑事罰に直結するものまで混じっています。
自転車を“軽い乗り物”として扱わないことが、いちばんの対策です。
まとめ|2026年の自転車ルールは「知らなかった」が通りにくい時代へ

2026年4月から、16歳以上の自転車利用者には青切符制度が始まりました。
代表的な反則金は、スマホ保持12,000円、遮断踏切立入り7,000円、信号無視や逆走など6,000円、無灯火や一時不停止など5,000円、二人乗りや並走など3,000円です。
一方で、酒気帯び運転や、危険を生じさせたながらスマホは、青切符ではなく刑事罰の対象です。
ただし、何でもすぐ反則金になるわけではなく、警察庁は「基本は指導警告」としています。
大事なのは、車道左側、信号を守る、一時停止、歩道は徐行、スマホは止まってから、飲酒後は乗らないという基本を守ることです。
新年度に自転車生活を始める人ほど、最初にルールを身に付けておくと、事故も反則金も避けやすくなります。
この記事は、2026年4月時点で警察庁・政府広報の公表情報をもとに整理しています。


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